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OTO - Ohshima Tamashima Observatory- - TPoint&TheSky6 Diff

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!TPointについて

 望遠鏡のポインティング特性をモデルフィッティングで解析し、その結果を利用してポインティング精度を上げるソフトがTPointです。もともとサイディングスプリングの3.8mや1.2mシュミット望遠鏡の望遠鏡解析のために開発され、その後パロマー5mなど世界中の望遠鏡に使われています。それをWindows用にSftwareBisqueから出したものが、ここで取り上げるTPoint for Windowsです。以下は単にTPointと書きます。

 このソフトは、単体で望遠鏡解析専用に使う方法もありますが、それよりも、TheSky6と一緒に使えば、TheSky6を使って望遠鏡を天体に向けるたびに、自動で望遠鏡解析を行い、その結果指向精度が次第に向上するように作られていますので、その方がよほど便利です。望遠鏡を視野にセンターリングしたら、クリック一つでポインティング解析を行い、その回数が増えるほど指向精度が定まっていきます。(限界は、シュミットカセグレン望遠鏡の場合、主鏡の傾き=イメージシフトで決まりそうです)。

!!TheSky6にTPoint機能を取り込む
次の手順で、TheSky6にTPointオブジェクトを取り込み、機能を自動で連携させることができます。
*TheSky6の[edit]→[Insert New Object]→[TPoint Model]
または、TheSky6より先にTPointを起動しておいて、後からTheSky6を起動すると自動で連携が始まるようです。
[[http://otobs.org/photometry/TPoint&TheSky6_0.gif]]

*望遠鏡をLinkします。
[[http://otobs.org/photometry/TPoint&TheSky6_1.gif]]

!!同期とマッピング
この後の方で述べるような手順で、望遠鏡を天体に向け、

(1)最初の星(=位置の基準となる星)をCCDカメラの視野にセンターリングが完了したら、まずTheSky6と望遠鏡を同期させ、

(2)その後、次の星を導入するたびにTPointのモデルにマッピングしていくと指向精度が良くなっていきます。
[[http://otobs.org/photometry/TPoint&TheSky6_2.gif]]
*双眼鏡アイコンで希望する天体を検索し指定します。
*Slewアイコン(GOTOアイコン、図中の「B」)を押し、望遠鏡をその天体に向けます。
*表示のセンターリングアイコン(図中の「A」)を押すと、表示画面の中央に目的の天体を表示させることができます。
*望遠鏡のセンターリング
この時は、大抵まだ望遠鏡の視野(CCDの視野)の中央に目的の天体は来ていないはずです。TheSKy6のメニュー[Telescope][Motion Controls]で望遠鏡操作ボタンが表示される[[http://otobs.org/photometry/MotionControls.gif]]ので、そのボタン操作で、CCD(Focusモードがよい)の視野の中央に目的の天体をセンターリングさせる。
すばやく操作するには、ラジオボタンで「Jog」よりも「Move」を指定し、「Centering」を選ぶとよい。スピードは、「Slew」「Move」「Center」「Guide」の中で選べる。
*望遠鏡とTheSKyを同期させる(導入の最初の星=位置の基準として使う)
センターリングが完了したら、「Sync」ボタンを押して、望遠鏡とTheSKyを同期させる。この時、4つの選択肢の窓が表示される。
[[http://otobs.org/photometry/Sync.gif]]

*この「Sync With Existing TPoint Model」窓にある
**同期させない
**今すぐ同期させ、TPointにマッピングする。現在のモデルをベースモデルとして使う。
**現在のモデルを破棄して新モデルを使い始める。
**現在のモデルに同期させる(マッピングさせないので精度は向上しない)
の4つのラジオボタンであるが、
これまで使ってきたモデルを使う場合(=これまでのポインティングデータを生かす場合)は2番目を選ぶ。これまでのポインティングデータをご破算にして、今から新しいモデルでフィッティングしたい場合は、3番目を選ぶ。

*2回目に入れる星からは、センターリングした後に押すボタンは、「Sync」ボタンではなくて、マッピングアイコン(「Object Infomation」窓の赤丸十字印のアイコン=上図ではアイコンD)をもっぱら使う。すると下図の様にマップに、導入していった星の指向精度を示す点がプロットされていく。同時にTPointのモデルにデータが増えて行き、最小二乗法で補正係数が修正されていき、だんだん導入の指向精度が向上するという仕掛けになっているようだ。(この図では、それほど精度が上がっていないのでは、という指摘は正しい。その原因は、どうも主鏡が望遠鏡の姿勢によって傾くというシュミットカセグレンの問題によるのではないかと思っている)

[[http://otobs.org/tech/Lx200_mapping.gif]]

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