OTO-Ohshima Tamashima Observatory-  Index  Search  Changes  Login

「5%は、等級で表しても0.05等」と言って良いか

疑問

等級は、-2.5*log( )というような係数がかかった対数表示なのに、上記のような言い方をしてよいのだろうか。

結論

 0.1等以下なら、数字が小さいほど、かなり良い精度で近似できる

理由

まず等級の定義から考える。

      dm = m2-m1 = -2.5*log_10(C1/C2)

ここで、カウント数C2がC1に近い値の時の近似式を求める。 0 < x<1であるようなxを用いると

   C2=C1(1+x)

と書くとすると、元の等級の式は

     dm = -2.5*log_10(C1/C1(1+x))

        = 2.5*log_10(1+x)

常用対数を自然対数に変換すると

                ln(1+x)
      dm = 2.5*-----------
                ln(10)

           2.5
       = -------*ln(1+x)
           ln(10)

           2.5
       = -------*ln(1+x)
           2.303

      = 1.086*ln(1+x)

ここで自然対数部分を級数展開すると

               x^2   x^3   x^4
 ln(1+x) = x - --- + --- - --- + - - -
                2     3     4

のように表せるので、等級の元の式は

                  x^2   x^3   x^4
 dm = 1.086*( x- --- + --- - --- + - - -   )
                  2     3     4

と書ける。これは、xが小さい時には、

    m=x

と書いてよいことを示している。

最初の問いに戻ると 5%の光度差 は厳密に等級に直すと 0.05297・・・であるから 概算の場合は0.05等と言ってよいことがわかる。

上の議論で、符号に誤りがあったことに今頃気付いたので訂正しました(2015.7.21)。


CCD測光のページへ戻る

技術的な覚書きのページへ戻る

OTO-Ohshima Tamashima Observatory-へ戻る

634
Last modified:2009/03/12 23:33:55
Keyword(s):
References:[CCD測光]