OTO-Ohshima Tamashima Observatory-  Index  Search  Changes  Login

LX200Rのフォーカシング機能の調査

何を、なぜ調べたか

このLX-200Rは、米国の小売店で鏡筒部を取り外してもらい架台のみを購入したものである。それに、1987年ころ購入していたミードの20cmf/10シュミットカセグレン鏡筒を取り付けたものなので、LX-200Rとは言うもののオートフォーカサもミラーロック機構もないものです。 しかし、LAN経由で遠隔操作していると、どうしてもモータドライブの合焦機構が欲しくなります。自分で改造してモータードライブを付けるしかない。そこで、もともと架台についている「FOCUS」というジャックの機能を調べた。その機能が使えるようなら自作フォーカサに利用しようと考えたのである。

調査の方法

まず簡単に、テスターでジャックの出力電圧の様子を見てみた。

パネルのジャックにステレオプラグを差し込み

その端子をテスターに接続し、コントローラ(ハンドセット)のフォーカス機能を動かしてみた。

わかったこと

  • 接続は2極。調査に用意したのはステレオプラグ(3極)ではあるが、ジャックコネクターは2極であるようで、プラグはモノラル用でよいようだ。プラグの一番根本の長い部分をテスターの負極に、ジャックの先端部をテスターの正極に接続して調べた。
  • 正転・逆転は正負極の入れ替えで行っている。ハンドセットの上向きボタンを押すとテスターの電圧は負を示し、下向きボタンを押すと電圧は正になった。
  • 4段のスピードを切り替えると、電圧が変わった。FastestからFineまで4段切り替えであるが、無負荷状態で電圧はFastestの12.7VからFineの11.5Vまで下がった。これは単に電圧だけが低下したものなのか、電圧一定のままでPWM制御によりパルス幅を変えているか、テスターだけでは判断がつかない。次回はオシロスコープで出力を調べる[必要がある。

ミード純正品のフォーカサーのモータはDCモータなのであろう(と思う)。

追加調査 オシロスコープで信号を調べた(2009.12.31)

結論から言うと、フォーカスモータの制御にはPWM制御を使っていたことがわかった。

一番早いFastモードは、 +12Vの直流

    Mediumモードは、デューティ比3:1

    Slowモードは、       2:2

    Fineモードは、       1:3

になるようにしていた。

逆転する場合は、-12Vの信号を同様のPWM制御で行っていた。

1サイクルは35ミリ秒である。 FocusContrl

改造のプラン

  • ステッピングモータ+ギア駆動を使う

レスポンスの良さはステッピングモータの方であろう。

  • ステッピングモータ制御回路の方針
    • AVRマイコンを使う
    • この信号を2回路分のフォトカップラで受けて、CWとCCW信号に分けて取り出する(12V入力を5V信号に変換することも兼ねる)
    • Hiの期間をシステムクロックで計時し、CPUに4つのスピードモードを判断させ、モードに応じたPPSのパルスを発生させる

技術的な覚書きへ戻る

OTO-Ohshima Tamashima Observatory-トップへ戻る

2805
Last modified:2009/03/20 21:18:52
Keyword(s):
References:[技術的な覚書き]