台風16号による被害
台風16号による被害状況(2004年8月31日撮影)
出張前に小屋全体をロープで固定していましたが、戻ってみると台風の強風のために小屋全体が土台のブロックから外れ落ち、移動式の屋根も外れて吹き飛ばされかけていました。1985年に蒜山高校に勤務していた時に購入した物(湘南ハウス製、198、000円)。その2年後にこの場所へ移設しました。耐用年数は10年と見ていましたから、壊れて当り前なくらいに老朽化していました。特に最下部の木材が劣化して台風が来る前から崩れかけていました。
西側から見た被害状況(下図)
悲惨な内部
写真最上部にある冷却CCDのST-9XE(黒い物体)に取り付けていた100mm望遠レンズが脱落していた(画面左下部の床に横たわっている物体)。おそらく、閉まっていた移動式屋根が画面左から右へ通り越していった際に、レンズをもぎ取ったものと思われる。海水を含んだ雨水がここに写っているすべてのものを一晩中濡らし続けたと考えられる。
- 追記
- その後、ST-9XEを調べてところ、機能に異常はなくほっとしています。(9月5日)
内部の様子 壁が外れかけて、手製のワゴンが傾いている
かわいそうなエンコーダ(その1) 風で吹き飛ばされた小屋の扉の柱部が極軸南端に取り付けたエンコーダ(多摩川精機製17ビットアブソリュート)にぶつかり、エンコーダが破損した。
かわいそうなエンコーダ(その2) 心臓部の精密ガラス円盤も破壊されていた。 ガラス製のエンコード円盤部に角度目盛りとなるマークがあり、時計の9時にあたる位置に読取用のフォトダイオード列(一見すると小型CCDチップのよう)が見える。こんな構造は壊れない限り見ることができない。
その後 9月5日に、小屋を分解し、鉄骨と木材部に分ける作業を行いました。あとは撤去を待つばかりですが、その前に9月7日に台風18号が、16号とそっくりなコースを描いて接近した。取り外しておいた壁板をロープで固定していましたが、強風でロープからはずれて吹き飛ばされ、手すりに引っかかって止まっていました。危うく近所の家の屋根を破壊するところでした。
付録
さらに1週間後、台風18号が(9月7日)
我が家の屋上(破壊された観測小屋を置いていたところ)から見た玉島港の高潮の様子。防潮堤があっても地面下から海水が侵入し、道路は海と同一面に。画面右上の車2台に注目。
(台風とは別件ですが、この写真で「西爽亭」の看板が重なっている信号機の付いた電柱が見えますが、そのあたりにかつて荷揚げ用のクレーンがありました。1959年か60年に、そのクレーンで、通関を完了した神戸港から到着した岡山天体物理観測所の188cm鏡が陸揚げされました。娯楽の少ない当時、物珍しさに集まった人々が、竹林寺山まで運ぶためにゆっくり動くトラックの後をぞろぞろと着いて行っていたの見た記憶があります。私が幼稚園か小学校1年生の頃のことでした。長らく忘れていたのですが、中学2年の時に天文好きになり、岡山天文博物館で鏡の入った梱包が荷揚げされる様子が写った写真を見て、当時を思い出しました。)
持ち主に見放された(?)車2台が波に洗われている
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