CCD測光の入門
冷却CCDカメラによる天体の測光観測 入門
英文ですがよいテキストを見つけました。 オクラホマ大学のW. Romanishinによる、 "An Introduction to Astronomical Photometry Using CCDs" です。 測光の基本をきちんと勉強したい人にはよい内容だと思います。 「きちんと」と言う意味は、大気減光の補正(1次と2次の両方)と標準星による 測光システムの変換を扱っている、ということです。
これまでCCD測光をきちんと学ぼうとすると、光電子増倍管をつかった光電測光の教科書を 参考にするしかありませんでした。それは、大気減光補正や測光システムの変換などの整約方法は何も変わりないので当然ではありますし、またそれ用のすばらしい教科書(Henden, A. A. and Kaitchuck, R. H. 1982, "Astronomical Photometry" NewYork, Van Nostrand Reinhold Company Inc.(現在はWillmann-Bell (1990/12)から再版されている)があったことなどによるのでしょう。 しかし、CCD時代になって20年が経つのに、CCD観測に即した測光の教科書がないのは ちょっとなあというのが正直な感想でした。
この本の第7章のタイトルが、 The Atmosphere: Bane of the Astronomer(「地球大気:天文学者の致命傷」) というのも気に入りました。手書きの図も、黒板を前にしてRomanishin先生の講義を受けているようで味わい深いです。
また、Romanishinによるテキストを補間する形で、標準星による測光システムの変換の手引があります。実例入りで書いてあるのが "CCD Transformation Equations For Use With Single-Image Photometry"です。
その他 "Variable Star Research Page" には有用なリンクがたくさんあります。
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