HD209458b
系外惑星HD209458bのtransitの検出に成功しました。(2004年7月14日)
transitsearch.orgに よるによるトランジット中央時刻の予報は、Hel.J.D.=2453200.2531でした。
親星 HD209458(22h03m10.7s +18d53'04" 2000.0, V=7.65 B-V=0.53 G0V)
観測時間 2004年7月14日0時16分から04時12分まで 使用機材 10cmf/4(ビ クセン開発工業製 直販のみ) SBIG ST-9XE 冷却温度-10℃ 露出時間 29秒 Redフィルター(SBIG製三色分解RGBフィル ターの 1枚) 使用ソフト 一次処理(ダークとフラット)にはステライメージ4(アストロアーツ製)を、 連続測光処理には、AIP4WINを 使用した。
下図は、HD208897を比較星として観測点10個毎の平均値と標準偏差をとり、 次にHD209346を比較星として同様に処理し、さらにこの2つの場合の加重平均をとったもの。 結果の数値はここ
上の2つのグラフうち、下のグラフは一週間後の7月21日明け方に見られたtransitの観測である。グラフのスケールは2つとも同じにしてある。測光精度は21日の方が悪いが、それは観測条件の違いによる。
透明度が14日は10段階の10(数ヶ月に1度の良い条件)、21日は10段階の8〜9程度であった。
上の図は、比較星としてHD208897(21h58m59.7s =19d01'13.1" 2000.0, V=6.50, B-V=1.01, K0)、チェック星としてHD209346(22h02m21.3s =18d49'59.2" 2000.0, V=8.33, B-V=0.25, A2) を使用した。参考までに比較星とチェック星を入れ替えた場合を下図に示す。グラフのスケールは2枚の図で合わせてある。比較星が目的星より暗いと、バラツキが増え測光精度が悪くなることがわかる。しかし、上図と下図の2枚を合わせると、より正確な光度曲線の形が見えてくる。
HD209458付近の星野
ピントは測光精度を上げるためにわざと外してある。星像がリング状なのは、 この望遠鏡の光学系の焦点内外像が非対称になっていて(内像がドーナッツ状、 外像が押しピン状のプロファイル)、測光アパーチャをあてる都合上、外形の しっかりした内像の方を利用したため。
観測に使った機材 白い鏡筒が10cmf/4屈折望遠鏡(4万円!)
赤道儀は、国内初のフリクションドライブ赤道儀で、美星天文台101cm望遠鏡のプロトタイプとして法月技研で製作された。設計:大島及び藤井貢
興味のある方は、インタラクティブ・アストロノミ誌(誠文堂新光社) 1995, Vol.2,P.129をご覧下さい。 入手困難な場合は、 1 2 3 4 5 6
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References:[系外惑星のトランジット観測]